離婚の種類
1 離婚の方法
離婚の方法には、協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚、和解離婚の5つがあります。
- 協議離婚:夫婦で話し合う方法。日本の離婚の約9割が協議離婚です。
- 調停離婚:家庭裁判所に申し立てをし、調停委員を通じて話し合う方法。
- 審判離婚:調停の最終段階で、家庭裁判所の判断で行われる方法。
- 裁判離婚:調停でもまとまらない場合に、裁判を起こす方法。
- 和解離婚:訴訟の途中で和解が勧告され、成立するもの。
2 離婚の種類別メリット・デメリット
離婚のケースによって、どの方法を選択するかは重要な問題です。
それぞれの離婚方法について、メリット・デメリットがあります。
どの方法を選ぶのがいいか、弁護士に相談するといいでしょう。
3 協議離婚のメリット・デメリット
日本の離婚の9割が協議離婚です。夫婦が離婚や離婚の条件に合意すれば、離婚届けに署名捺印し、役所に提出すれば簡単に成立します。
1.協議離婚のメリット
- 時間と労力、費用もかからないで成立する。
- お金に関する取り決めが相場よりも高くなる場合がある。
2. 協議離婚のデメリット
- お金に関する取り決めについて公正証書を作成しなかった場合、支払いに関してトラブルとなることが多く、差押えもできない。
- 一時の感情で、離婚をしていまい、後悔する場合がある。
- 一般的に不利な条件で離婚してしまう場合がある。
4 調停離婚のメリット・デメリット
調停離婚は、夫婦のどちらか一方が家庭裁判所に離婚調停を申し立て、調停委員を介して話し合い、最終的に合意に至ると成立します。
1. 調停離婚のメリット
- 第三者を介して話あうため、冷静な話ができる。
- 調停委員が解決策を提案してくれるため、一方的に不利な条件で離婚することを避けられる
- 相手と直接話さなくてすむ
- 調停離婚が成立した場合、強制力があるため、養育費の支払いが滞った場合は給与等の差押えができる。
- 裁判費用は安価である。
2. 調停離婚のデメリット
- 調停は月に一度のペースで開かれ、平日の昼間に必ず出席しなければならない。長引く場合は1年程度かかっても解決しない場合もある。
- 相手が出席しない場合には、前に進まない。
- 調停不成立となり、解決しないまま調停が終了することもある。
- お金に関する取り決めは、基本的に算定表によることになる。
5 裁判離婚のメリット・デメリット
日本では、調停前置主義が採用されているため、調停を経なければ裁判に進めません。
裁判離婚は、文字通り裁判なので、法律の専門知識や技術が必要となってきます。
1.裁判離婚のメリット
- 必ず決着する。
- 判決には調停調書と同様、強制力がある。
- 裁判所が途中で和解を提案してくれる。
2. 裁判離婚のデメリット
- 法定離婚事由とその証拠が必要となり、高度の訴訟技術が要求される。
- 弁護士を依頼した場合、費用がかかる。
- 調停から始まるため、長期間に及ぶ場合がある。