「任意整理で借金は減額できる?成功しやすいケースや交渉上の注意点とは」 |西宮・尼崎での債務整理・借金問題はフェリーチェ法律事務所

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「任意整理で借金は減額できる?成功しやすいケースや交渉上の注意点とは」

任意整理は交渉によって借金を減額できますが、原則として元本は減額できません。自己破産や個人再生と異なり官報に掲載されないなどのメリットがあり、過払い金で完済できるケースもあります。

はじめに

借金の返済に行き詰まっている場合、解決方法として債務整理の1つである「任意整理」で借金を減額させ、完済を目指す方法が考えられます。任意整理は債権者と直接交渉をすることで和解を目指すものです。では、なぜ任意整理は借金を減額できるのでしょうか。この記事では減額できる理由や成功しやすいケース、交渉上の注意点をわかりやすく解説します。

任意整理とは?自己破産や個人再生との違い

「任意整理」とは、債務整理の1つであり債権者(借入先)と交渉することで、借金の返済額や返済回数を見直す方法です。債務整理にはこの他に、自己破産や個人再生が挙げられますが、主な違いとはどのような点でしょうか。簡潔に解説します。

任意整理の特徴

任意整理の特徴には「債権者と直接交渉すること」が挙げられます。後述しますが、自己破産や個人再生は裁判所を介して行う手続きです。しかし、任意整理は裁判所を介さずに行えます。官報(※)にも掲載されないため、周囲の方々に知られずに借金の問題を解決できる方法です。

任意整理は主に以下の内容で交渉を進めます。

・債権者が将来請求する予定だった利息を免除、減額してもらう

・返済回数を増やし、1回あたりの返済額を縮小してもらう

利息を免除、減額してもらえると借金の減額につながるため、返済に苦しむ方の負担は減少します。

(※)官報とは

国が発行する機関紙であり、法律や政令などの公布、裁判所の公示や会社の決算公告など国や企業の重要な情報が掲載されています。債務整理では自己破産・個人再生は掲載されますが、任意整理は掲載されません。

自己破産・個人再生との違い

項目 任意整理 自己破産 個人再生
手続き先 債権者との交渉 裁判所 裁判所
手続き後の債務の状況 利息カットなど

元本は減らない

原則免除 大幅減額(1/5~)
財産  処分されない 原則処分 処分されないが、ローンの有無に注意
信用情報 5年程度登録 510年登録 510年登録
官報 掲載されない 掲載される 掲載される

 

任意整理は借金が免除される自己破産と比較すると、元本は残るため返済は続きます。また、個人再生よりは減額できる額が小さい点も知っておきましょう。一方で、官報に掲載されず、裁判所を介さないため任意整理による交渉は、自己破産や個人再生よりも迅速に進められます。

任意整理は交渉先を自由に選べる

複数の貸金業者や金融機関から借入をしている場合、任意整理は整理を交渉したい債権者を自由に選べます。たとえば、ローンの残債がある自動車や住宅は残したいと考えている場合、交渉の相手からは除外して返済を従来のまま継続できます。返済が続けられれば、自動車や住宅を失うことはありません。

保証人や連帯保証人(以下:保証人など)がいる借入先の場合、債務整理を開始すると保証人などに対して請求が行われてしまいますが、任意整理なら保証人などがいる借入先を除外できます。

自己破産や個人再生は保証人などがいる借入先を除外して債権者を報告することはできません。保証人などに迷惑をかけたくない、との思いから債権者から除外してしまうと、破産や個人再生ができなくなったり、債務が免除されないなどのリスクが生じます。

(破産法252条第1項、民事再生法第254項)

任意整理は借金をなぜ減額できる?

任意整理は債務者自身で交渉することもできますが、法的知識や経験も要するため一般的には弁護士や司法書士に依頼するものです。では、なぜ交渉によって借金を減額できるのでしょうか。この章では任意整理で借金を減額できる理由や、成功事例、交渉できない事例を解説します。

任意整理で借金が減額できる理由

任意整理では、基本的に35年以内で完済できるように交渉します。では、減額ができる理由とはどのようなものでしょうか。以下3つの理由で借金が減額できます。

経過利息・将来利息などを免除してもらう

経過利息とは、債務者が最後に返済した日の翌日から、任意整理の交渉が成立する日までに発生した利息のことです。弁護士や司法書士は利息制限法で計算した返済計画案を提出し、経過利息の免除を交渉します。

将来利息とは、任意整理の和解後に発生する利息を指します。任意整理で今後発生する利息のカットも交渉し、同時に金利手数料の免除も依頼します。

利息制限法を超える利息分を減額してもらう

利息制限法の上限を超えている利息を支払っている場合、原則支払う必要はありません。引き直し計算によって払い過ぎている利息があれば、元本に充当させて借金を減額させます。(※ただし、20106月以降の取引は対象外)

遅延損害金を免除してもらう

すでに返済すべき借金を滞納している場合、遅延損害金が発生しています。遅延損害金も重い負担となるため、免除の交渉を行います。

原則として元本は減額できない

任意整理で押さえておきたいのは、減額の交渉ができるのは利息や遅延損害金であり、元本の減額は原則として認められない点です。

ただし、事情によっては元本の減額ができるケースもあります。特に高額の借金に対して、ある程度まとまった資金を用意し「一括」で返済できる場合、元本の減額が認められる可能性はあります。

利息制限法より低い金利の借入先も減額できない

利息制限法で定められている金利よりも低く借りているローンなどは、減額はできませんが分割回数の増加などの交渉は可能です。ただし、車のローンの場合は所有権留保によって自動車が引き揚げられてしまいます。

※住宅ローンの場合、一般的に担保として差し押さえてくるため、任意整理の対象にはできません。

任意整理が成功しやすいケースや交渉上の注意点

任意整理は弁護士などが交渉することで、返済が苦しい借金を減額させ、生活を再建するきっかけにつながります。しかし、成功しやすいケースもあれば、注意点もあります。この章で詳しく解説します。

任意整理が成功しやすいケースとは

任意整理の成功しやすいケースは以下です。

・債務総額は変わらなくても、毎月の返済額を交渉により減額できた

・将来利息のカットに成功し、債務総額を減額できた

・同居家族に知られないように、複数の債権者の任意整理に成功

・任意整理の相談の結果、過払い金が発覚し完済できた など

任意整理は家族に知られないように手続きができる場合もあります。家族に内緒の借金を債務整理したい場合、自己破産や個人再生は家族の協力が必要な場面もあるため、任意整理を選択するケースもあります。

また、近年は少なくなりましたが「過払い金」が見つかることがあります。過払い金があれば完済できることも多く、さらに余剰が出たらお手元に残すことも可能です。

過払い金には時効があるため注意

過払い金はいつまでも請求できるわけではありません。取引履歴の確認などの時間も要するため、過払い金を確認したい場合は早期に弁護士などへの相談が大切です。202041日以降に完済した場合の過払い金の時効は、完済した日から10年、または過払い金を請求できることを知ってから5年です。

任意整理の注意点|交渉ができないケースもある

・債権者が任意整理に応じない

・債権者がすでに訴訟を起こしており、判決が確定していた

・求める返済回数が多すぎる(35年以上)

・債務者側に将来返済が続けられるだけの収入がない

・借りてから現在までの取引期間が短い

・過去に同様の任意整理経験がある

債権者によっては任意整理を拒否したり、すでに訴訟によって判決が確定しており、任意整理できないケースもあります。判決が確定している場合、給与や預貯金などの差押えが速やかに行われる可能性が高いため、すぐに弁護士へ相談しましょう。

また、任意整理は和解後にも返済を続けていく必要があり、債務者側に安定した収入がないと、債権者側も交渉に応じないことがあります。

和解できても返済額が減額できないケースもある

任意整理は将来の利息などをカットしてもらうことで、借金を減額する効果がありますが、必ずしも「毎月の返済額」が減額されるとは限りません。借金総額が減額できても、35年以内で完済しようとすると、結果として月々の返済額がアップしてしまうこともあります。

すでに毎月の返済額の用意に苦労している場合は、自己破産や個人再生を検討する必要があります。

任意整理で借金が減額できない場合|3つの解決方法とは

任意整理で借金が減額できない場合、一体どのような方法で借金の悩みを解決すればよいでしょうか。この章では4つの解決方法をご紹介します。

1.家族の協力を得る

任意整理で以下のようなケースでは、家族の協力を得ることで解決できる可能性があります。家族から資金を得て一括返済を提案したり、毎月の返済に協力してもらうことで任意整理が成功するケースも少なくありません。そのために、家族に内緒で行うのではなく、債務整理を検討した段階で、任意整理について正しく理解してもらうことも大切です。

■任意整理で家族に説明する際のポイント

・ブラックリスト(信用情報照会)に掲載されるのは、債務者本人のみで家族は掲載されません

・ブラックリストは57年程度で情報が消えるため、再び借入できるようになります

・任意整理の事実が、近所や友人に知られることはありません

・自動車や住宅は任意整理の対象から外せます

・家族が保証人、連帯保証人の借入先も任意整理の対象から外せます

・債務者名義のクレジットカードやカードローンなどは使えなくなりますが、

家族名義のクレジットカードは使え、カードローンも継続できます

早期に返済が完了できれば、その分ブラックリストから情報が消える日も早まることになります。今後子育てや住宅購入などを検討されている場合、家族揃って早期に借金の問題を解決することがおすすめです。

2.自己破産を検討する

自己破産は借金の支払い義務が免除となるため、任意整理とは異なり返済を続ける必要がなくなります。すでに返済が自転車操業状態で、任意整理を行っても高額の返済が長期間続く場合は、自己破産をすることで生活再建を目指す方法も考えられます。

ただし、自己破産は債権者を平等に扱う必要があり、ローンが残っている自動車や住宅を失いたくないなどの理由で除外することはできません。また、浪費やギャンブルなどの行為で自己破産に至った場合は「免責不許可事由」に該当する可能性があり、自己破産が認められないおそれもあります。(破産法第252条第1項)

3.個人再生を検討する

個人再生は任意整理よりも大きく借金を減額できる債務整理の方法で、自己破産と同様に官報に掲載されます。しかし、住宅資金特別条項(住宅ローン特則)があるため、住宅ローンが残っている住宅を残しつつ、借金の減額を行うことが可能です。

個人再生には免責不許可事由の規定はないため、浪費やギャンブルによって個人再生に至っても、不許可にはなりません。しかし、再生計画が裁判所に認められない場合は、不認可となるため注意が必要です。(民事再生法2311項,17423号)

任意整理は早期の法律相談が重要

任意整理は裁判所を介する手続きではないため、債権者によっては任意整理の交渉に応じなくても法的な問題はありません。しかし、多くの債権者はしっかりと収入があり、返済を続けてくれそうなら、任意整理に応じる傾向があります。ただし、任意整理を成功させるためには、早期の法律相談が重要です。その理由は主に以下のとおりです。

任意整理で受任通知が発送されると、督促がストップされる

すでに督促が続いている債権者に対して、弁護士などから任意整理を受任している旨を通知すると、督促がストップします。貸金業者からの督促に悩んでいる場合は、生活再建を目指すためにも早期に督促を止め、任意整理を検討しましょう。

ただし、債権管理回収に関する特別措置法(サービサー法)により、受任通知で督促をストップしなければならないのは消費者金融やクレジットカード会社などに限られ、携帯電話料金の滞納や銀行・信用金庫などの金融機関からの借入は該当しません。督促が止まることが多いですが、継続する可能性はあります。

※任意整理の受任後、和解までに長期間を要すると裁判に発展するおそれがあるため、早期の解決ができるように注意は必要です。

早期の法律相談で任意整理が選択しやすくなる

すでに高額の債務があり、返済不能に陥っている場合や、収入がなく返済できない状態の場合は任意整理での解決は難しく、自己破産や個人再生を検討せざるを得ません。

しかし、返済に行き詰まりを感じ、早期に弁護士などへ相談することで任意整理ができる可能性は高くなります。返済できないまま放置してしまうと、裁判に発展するおそれもあるため、早期の対処が欠かせません。

まとめ

本記事では任意整理について、減額できる理由や成功できるケース、交渉上の注意点を詳しく解説しました。任意整理は債務整理の方法の中でも裁判所を介さず行えるため、迅速に和解できるケースも多くなっています。一方で、債務総額が多かったり、返済を続けられる収入がない場合は和解ができない可能性もあります。

一般的に任意整理は弁護士・司法書士へご相談が可能です。司法書士は、1社あたりにつき債務金額が140万円(過払い金も同様)までの場合にしか任意整理の代理人にはなれません。

高額の債務や過払い訴訟、複数の債権者への対応を要するケースでは弁護士へご相談されることがおすすめです。

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