前回、養子縁組は、縁組当事者の合意と届出によって成立すると話しました。
ただ、縁組に関しては、➀養親が成年者であること、➁養親が養子の年長者であること、と言った要件を満たす必要があります。さらに未成年者を養子をする場合には、他の要件が定められ、未成年者を保護しています。
まず、未成年者は夫婦共同で縁組をする必要があります。未成年者のためには、夫婦がそろって養親となることが好ましいからです。
次に、養子となる者が15歳未満の場合には、例外的に、本人に代わって法定代理人が縁組を承諾することになっています(原則は、本人のみの意思決定が必要)。
さらに、養子となる者の父母が離婚等の事情で、監護者を法定代理人と別に定めているような場合には、縁組について監護者の同意を得る必要もあります。
また、未成年者を養子とする場合には、家庭裁判所の許可が必要です(自己または配偶者の直系卑属を養子とする場合を除く)。
以上の手続きを終了させた後に、家庭裁判所お未成年者養子の許可審判書、子供の法廷代理人の同意書を添付し、夫婦で養親となる縁組届出をします。
この届出が受理されると、養子縁組が成立します。
上記のとおり、未成年者を養子とする場合には、未成年者保護のために、手続きが厳しくなっています。