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離婚して年金分割を行う場合の注意点

2018-12-13
離婚

離婚にまつわるお金の話と言えば、慰謝料を思い浮かべる方が多いでしょう。今回紹介する年金分割も、離婚後の生活を支える重要な要素です。離婚における年金分割の種類や、書類、注意点などを含めて解説します。

年金分割制度の概要~専業主婦でも年金が受け取れる

年金分割制度とは、それまで支払った厚生年金を、夫婦間で分割する制度です。この制度が出来る前は、専業主婦(主夫)が離婚したあとの年金額は非常に低いものでした。しかし夫婦は相互扶助で成立しており、一方(妻)のサポートがあってこそ他方(夫)が外で働けるわけです。したがって、「年金は外で働いている側(夫側)だけのものではない」という考えのもと、設けられました。
平成16年の法改正で成立し、離婚後に夫(妻)の年金の一部を、あらかじめ決められた割合で受け取れることになったのです。
※年金分割の対象になるのは平成19年3月以降の離婚です。

年金分割では、夫(収入を得ている側)が払った保険料の一部を専業主婦である妻(夫)が払ったものと考え、それぞれの年金額を計算しなおします。この「一部」とは「最大50%」までとし、実際には夫婦の話し合いのもと、割合を決定します。つまり、専業主婦でも年金額が増額される可能性があるわけです。

ちなみに、共稼ぎの場合はそれぞれが支払った保険料を足して2で割ったのちに計算します。また、年金分割の対象は厚生年金や共済年金のみに限られます。国民年金は対象外ですから、会社経営や自営業で厚生年金・共済年金に加入していない場合は、年金分割が難しくなるでしょう。

年金分割の種類は2つ

年金分割は大きく2つの種類があります。この2つとは「合意分割」と「3号分割」です。

合意分割

・分割対象は、婚姻期間中に夫婦双方が支払った厚生年金・共済年金保険料の合計額
・婚姻期間の厚生年金記録をベースに、夫婦の話し合いで分割の割合を決める
・離婚後も可能だが、双方が話し合いに応じることが条件
・請求期限は離婚した日の翌日から起算して2年以内

3号分割

・分割対象は平成20年4月1日以降に相手側が支払った厚生年金保険料の合計額
・国民年金の第3号被保険者側(専業主婦など)から、厚生年金加入者(夫側)に分割請求を行う
・第3号被保険者であった期間のみが該当
・夫婦どちらも国民年金の場合は対象外
・請求期限は離婚した日の翌日から起算して2年以内

ちなみに3号分割に該当する場合は、妻側(国民年金加入側)からの請求のみで申請が通るため、忘れずに活用したいところです。

年金分割に必要な書類と注意点

年金分割に必要な書類は、年金分割の種類によって異なります。

合意分割の場合

合意分割の場合は、以下4つの書類が必要です。

1.年金分割の合意書
2.年金手帳
3.国民年金手帳
4.夫婦双方の戸籍謄本

分割の割合は夫婦の話し合いによって決定します。
この話し合いの結果を「年金分割の合意書」としてまとめるわけです。
ただし、なかなか合意に至らない場合には、第三者を間に挟むなどの工夫が必要になるでしょう。

3号分割の場合

一方、3号分割の場合は、以下3つの書類が必要です。

1.年金手帳
2.国民年金手帳
3.夫婦双方の戸籍謄本

合意分割とは異なり合意書が必要ありません。また、請求する側が単独で手続きを進められることが特徴です。ただし、前述したように「離婚した日から2年以内」という期限があることを忘れないようにしましょう。

弁護士への依頼で年金分割をスムーズに

年金分割では、「合意分割における分割割合の話し合い」で揉めることがあります。
合意分割は共同作業であり、離婚する(もしくは既に離婚した)者同士の話し合いが必要だからです。

もし、合意できない場合は、「調停申立書」「年金分割のための情報通知書」「戸籍謄本」を揃え、家庭裁判所に調停を申し立てなくてはなりません。さらに「年金分割のための情報通知書」を取得するには、年金事務所に対して「情報提供請求書」の提出が必要です。

こういった手続きは、離婚調停と別に行う必要があることから、それなりの手間や労力がかかります。そのため、離婚に強い弁護士に依頼するのが得策です。トラブルに発展しがちな年金分割を円滑に行い、離婚後の生活基盤を整えていきましょう。

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