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離婚原因ベスト3

2020-02-11
離婚

今の日本では、夫婦の3組に1組は離婚していると言われています。愛し合って結婚したはずの夫婦がなぜ離婚に至ったのか、その原因が気になるという方も多いでしょう。

 

今回は男女別で離婚原因トップ3を紹介し、それぞれの離婚原因について解説していきます。

 

男女別離婚原因ベスト3

 

裁判所が発表した平成30年の司法統計によると、男女別の離婚原因上位3つは次の通りです。(参考:http://www.courts.go.jp/app/files/toukei/705/010705.pdf

 

男性

  1. 性格が合わない
  2. 異性関係
  3. 性的不調和

 

女性

  1. 性格が合わない
  2. 暴力をふるう
  3. 異性関係

 

 

では「性格が合わない」「異性関係」「性的不調和」「配偶者の暴力」について詳しく見ていきましょう。

 

 

「性格が合わない」

「性格が合わない」は、男女ともに2位と大きく差をつけて1位となりました。「性格の不一致」とも呼ばれていますね。離婚経験のある人に離婚理由を尋ねると「性格の不一致」と答える人は珍しくありません。ただ、第三者にとっては、「性格が合わない」の表現が漠然としていて具体的に何が合わなかったのかわからないと感じるかもしれません。

 

「性格が合わない」という理由で離婚する場合、後述するする「異性関係」や「暴力をふるう」のように、離婚の決定的な理由とはいいがたく、離婚までに時間がかかる傾向があります。

 

また、実際の調停や裁判で離婚を争う場合、次の離婚理由のいずれかに該当する必要があります。

  1. 配偶者に不貞な行為があったとき
  2. 配偶者が結婚の義務を意図的に怠ったとき
  3. 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
  4. 配偶者が重い精神病にかかり回復の見込みがないとき
  5. その他婚姻を継続しがたい重大な理由があるとき

 

「性格が合わない」という理由で離婚したい場合、5の「その他婚姻を継続しがたい重大な理由があるとき」に該当するかどうかが争点となります。そのため、調停や裁判では「性格が合わないから離婚したい」だけでは完結せず、具体的にどのような部分で性格が合わないのかを深く掘り下げていきます。

 

「考え方が違う」「価値観が合わない」などの些細なきっかけが積み重なって我慢できなくなり離婚に至るケースが多いようです。義理親と不仲、過度な宗教活動など、法律で認められるような決定的理由ではなくても、夫婦関係が破たんしていると考えられる状態なら「婚姻を継続しがたい重大な理由」に該当すると言えます。

 

 

「異性関係」

異性関係は一般的に「不倫」「浮気」と呼ばれますが、法律上では「不貞行為」と呼ばれています。先述した裁判が扱う5つの離婚理由のうち、1の「配偶者に不貞な行為があったとき」に該当し、離婚の決定的な理由として認められます。

 

配偶者の不貞行為で離婚する場合、「夫が知らない女性と手をつないで歩いていた」だけでは離婚理由としては足りず、あくまで不貞関係があったことの証拠が必要になります。

 

例えば、ホテルを出入りしているところの証拠写真などは有力な証拠になりえます。また、浮気相手との通話履歴やホテルに入ったことを示すGPSの記録なども、証拠として無意味ではありません。浮気を認めさせる材料になる可能性もあるので、調停や裁判に備えて少しでも有利になりそうな証拠は些細なものでも証拠として集めておくと良いでしょう。

 

 

「性的不調和」

一般的には「セックスレス」と呼ばれています。男性は3位、女性は5位だったことから、妻側が拒否しているセックスレスが多い傾向にあるようです。

 

共働き世帯が増え、子育てと家事、仕事を両立させている妻の体力的負担が大きいために、疲れて性生活を拒否したり、夫を異性として見られなくなったりなどの理由で拒否するものもあります。

 

セックスレスではなくても、極端に偏った性癖の持ち主で、配偶者にそれを強要することも「性的不調和」にあたります。

 

いずれも結婚生活が破たんしていると認められれば、離婚できる可能性が高くなります。どちらの理由にしても、相手に対する思いやりの気持ちを持って夫婦間のコミュニケーションを楽しみたいものです。

 

 

「配偶者の暴力」

配偶者の暴力は、女性は2位、男性は5位でした。平成13年に配偶者防止法が成立し、家庭内の暴力に対して社会的に厳しい目を向けているにもかかわらず、配偶者の暴力は後を絶ちません。

 

配偶者の暴力は、「その他婚姻を継続しがたい離婚理由」に該当する可能性があります。暴力を受けたときに残ったあざや傷の写真や、医師からの診断書なども有力な証拠になるので、離婚を考えている方はこうした証拠を残しておきましょう。

 

命を脅かすような緊急性が高い場合は、DVシェルターを利用するのもひとつの手です。自治体が運営する公的DVシェルターと民間のDVシェルターがあります。別居や離婚に関する相談や弁護士の紹介を依頼することも可能です。詳しくはお住いの自治体に問い合わせてみると良いでしょう。

 

なお、暴力をふるう配偶者と直接顔を合わせるのが怖い場合は、弁護士を立てて話し合うことをおすすめします。特に離婚に詳しい弁護士なら、離婚を前提に話を進められますし、離婚に関する手続きなども相談できて安心です。

 

 

まとめ

男女別離婚原因ベスト3をご紹介しました。

 

裁判所に離婚関係の調停の申立てがあったときに、申立人は「性格が合わない」「浪費する」など複数ある離婚の動機のうち3個まで申告し、その統計をまとめたものです。そのため、協議離婚の離婚理由は含まれていません。とはいえ、離婚する夫婦の主な離婚原因がわかりますね。

 

離婚を思い悩んでいる方や、他の夫婦の離婚理由が知りたい方の参考になれば幸いです。

著者

後藤千絵先生
弁護士

後藤ごとう 千絵ちえ

京都府生まれ。滋賀県立膳所高校、大阪大学文学部卒業後、大手損害保険会社に総合職として入社。

30歳を過ぎてから法律の道を志し、2006年に旧司法試験に合格。

08年に弁護士登録し、2017年にスタッフ全員が女性であるフェリーチェ法律事務所を設立。

離婚や相続など、家族の事案を最も得意とし、近年は「モラハラ」対策にも力を入れている。

著作に「誰も教えてくれなかった離婚しないための結婚の基本」(KADOKAWA)、『職場の嫌な人から自分を守る言葉の護身術』(三笠書房)がある。

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